家づくりが完成してから気付く「しまった!」の代表格のひとつに「コンセントの位置や数に関する後悔」があると思います。
今回は、「建築後でもコンセントは増設できるのか?」という疑問と、その対処法について解説させて頂きます。
注文住宅の計画段階では、間取りやデザイン、収納計画などに意識が向きがちですが、暮らし始めてからのストレスの多くが「電源が足りない」「ここに欲しかった」というコンセント問題にあることは意外と知られていません。
今回は、後からでも可能な対応策や、設計段階で意識しておくと良いポイントをご紹介していきます。
目次
コンセントは建築後でも増設できる?
どうやって増設工事は行われる?
コンセント不足を防ぐために設計段階でできること
注文住宅ならではの“かゆいところに手が届く”提案例
増設を考えるときに気をつけたい注意点
まとめ|“使いやすい家”はコンセントから生まれる
よくある後悔「コンセントの数が足りない」
家づくりを経験した方の中で、意外に多いのが次のような声です。
- キッチン家電を同時に使うとブレーカーが落ちる
- 掃除機やスマホ充電のたびに延長コードを引き回すことになる
- デスクを置いたけれど、近くにコンセントがない
- ダイニングテーブルでホットプレートが使えない
いずれも"日々の生活動線"や"使用シーン"を想定しきれていないことが原因です。
コンセントは建築後でも増設できる?
結論から言えば、コンセントの増設は建築後でも可能です。ただし、状況や場所によっては費用や手間に大きな差が出ます。
【増設が比較的しやすいケース】
- 配線が取りやすい壁面(石膏ボードなど)
- 床下に空間があり、配線を通せる場所
- 既存のコンセントの近くに新設する場合
【増設が難しくなるケース】
- コンクリート壁や塗り壁など、開口が難しい素材
- 2階以上で床下配線ができない場合
- 住宅密集地での外部電源の延長など
注文住宅では自然素材を使った塗り壁や無垢材が多用されるケースもあり、工事の際にダメージや見た目の問題が発生する可能性もあります。
どうやって増設工事は行われる?
増設の基本的な流れは以下のとおりです。
- 電気工事業者による現地調査
- 配線ルートの確認(壁・床下・天井裏)
- 必要に応じて壁への開口や補修
- 分電盤からの電源確保と接続
- 動作確認と通電チェック
現場の状況次第では、壁を部分的に開口したうえで補修を行う必要があり、その分コストもかかることになります。見た目への影響も含めて、施工会社としっかり相談することが大切です。
コンセント不足を防ぐために設計段階でできること
建築後の増設を避けるには、設計段階での丁寧なヒアリングと生活シーンのシミュレーションが効果的です。
- 部屋ごとの利用目的と使う家電をリストアップする
- 「ここで何をするか?」を明確にしながら配置を決める
- 家具の配置と干渉しないかを想定する
- 使いやすい高さと数を話し合う(一般的には床から25〜30cm)
また、「迷ったら多めに設置する」という判断が後悔を防ぐコツでもあります。
注文住宅ならではの“かゆいところに手が届く”提案例
当社では、実際の暮らし方に合わせて下記のような柔軟な提案を行っています。
- ソファ裏・ベッド横・玄関ホールにUSBコンセントを設置
- ルンバなどロボット掃除機の“定位置”を前提にコンセントを配置
- ウォークインクローゼット内に掃除機用電源を確保
- 将来的なEV車充電に備えた屋外コンセントの設置
これらは後から増設しようと思うと、手間も費用もかかるため、設計段階でプランニングしておくのがベストです。
増設を考えるときに気をつけたい注意点
建築後のコンセント増設にはいくつかのリスクも伴います。
- 配線ルートが限られ、希望の場所に設置できない可能性がある
- 追加費用が予想より高くなることがある
- 工事により仕上げ材を傷つける場合がある
また、無理な設置を行うことで、電気容量のバランスが崩れたり、安全性に影響を与えることもあるため、必ず有資格の電気工事士に依頼するようにしましょう。
まとめ|“使いやすい家”はコンセントから生まれる
コンセントの後悔は、日常のちょっとしたストレスにつながり、快適な暮らしを妨げてしまいます。
- 建築後の増設は可能だが、条件次第で難易度が大きく変わる
- 設計段階で生活動線をイメージしながら配置計画を立てることが大切
- 注文住宅の自由度を活かして、将来を見据えた配線計画を立てよう
私たちLiving Motif KIKIでは、こうした細部の不満を未然に防ぐために、ヒアリングから設計・施工まで一貫して丁寧にサポートしています。
三重で自然素材を使った家づくりをご検討中の方は、ぜひいつでも遠慮なくご相談ください。
三重県で注文住宅を建てるリビングモチーフキキです。