間接照明は、空間にやさしさと奥行きをもたらす優れた照明手法です。
自然素材の家づくりにおいても、無垢材や漆喰の風合いを引き立て、暮らしの質をぐっと高めてくれます。
しかし、実際には「思っていたより暗い…」「まぶしくて落ち着かない」といった照明の失敗談も少なくありません。
今回は、間接照明でやってはいけない5つの失敗とその対策について、注文住宅を考えている方に向けて、解説させて頂きます。
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
▼ 目次
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
1. 光源が見えてしまっている
間接照明の基本は、“光源を隠す”ことです。にもかかわらず、照明器具が丸見えだったり、反射光が直接目に入る位置に設置してしまうと、リラックスどころか不快感を生んでしまいます。
● よくある原因:
- 照明の角度や設置位置のミス
- 器具の奥行きが不足している
● 対策:
- 設計段階から“目線に入らない高さ”と“反射先の素材”を意識
- 光源を完全に隠すカバーや、拡散タイプのLED使用もおすすめ
2. メイン照明の代用になっている
間接照明はあくまで補助照明・演出照明です。それなのに、空間全体を照らす主照明の代わりにしてしまうと、「見えにくい」「影が多い」といった不満が出てきます。
● よくある原因:
- ダウンライトやその他照度確保の計画をしなかった
- 間接照明のルーメン数が不足
● 対策:
- メイン照明と組み合わせて“面で照らす”計画を
- 必要に応じてスタンドライトや壁付け照明も併用
3. ムラのある光で落ち着かない
間接照明の理想は、“やさしく空間を包む光”です。ですが、照らす面積が狭かったり、一方向だけからの光だと、影が強く出てしまい、居心地の悪い印象に繋がります。
● よくある原因:
- 壁面や天井に対する光の当たり方が不均一
- 光源の数や距離が足りていない
● 対策:
- 複数の間接照明を組み合わせて“面で広げる”発想を
- 壁・天井などの反射素材を活かす設計に
4. 色温度が空間に合っていない
間接照明の光の色(色温度)も、空間全体の印象を左右する重要な要素です。電球色のあたたかい光が欲しい空間に、昼白色のシャープな光を入れてしまうと、統一感が崩れてしまいます。
● よくある原因:
- 色温度の選定が目的と合っていない
- メイン照明と色温度がバラバラ
● 対策:
- リラックス空間には電球色(2700K前後)がおすすめ
- ダイニングや洗面には温白色(3500K前後)も検討
- 全体の色温度の統一感を意識
5. 設計後の後付けで不自然
間接照明は空間の設計段階から組み込んでおくことが成功のカギです。後付けでどうにかしようとすると、位置が不自然になったり、電源や構造との干渉で施工が難航することも。
● よくある原因:
- 家具の配置や動線が考慮されていない
- 照明プランが設計の後半で決まった
● 対策:
- 間取り・素材・照明計画は一体で考える
- 設計士・インテリアコーディネーターとの連携を早めに
自然素材と光の調和
三重で自然素材の家づくりをするなら“光との調和”が大切です。無垢材の床、漆喰や珪藻土の壁、珪藻土の天井。これらの素材は、照明の当たり方ひとつで印象ががらりと変わります。
■ 間接照明で素材を美しく見せるポイント:
- 木目の陰影を浮かび上がらせる照明の角度
- やわらかな色温度で落ち着く空気感を演出
- 光が集中しない“面照明”の発想
照明は、インテリアの仕上げであり、家づくりの重要な一部です。
まとめ|失敗を防ぐ照明設計
間接照明は、ただの“おしゃれな照明”ではなく、暮らしを豊かにする設計アイテムのひとつです。
よくある5つの失敗を避けることで、
- より心地よく
- 見た目も美しく
- 素材も引き立つ
そんな空間を実現することができます。
三重で注文住宅をお考えの方は、照明も含めた空間設計にぜひ早い段階からこだわってみてくださいね。
三重県で注文住宅を建てるリビングモチーフキキです。