今回は「造作洗面で後悔しないためのサイズと収納の黄金比」について、解説させて頂きます。
タイルや木の質感を活かした造作洗面台は、おしゃれで自分らしい空間づくりを叶えてくれる反面、サイズ感や収納量が不十分だと使いづらさを感じてしまうこともあります。
「見た目は素敵なのに、朝の身支度がストレス…」そんな後悔を防ぐために、設計段階から意識すべきポイントと、暮らしに合った黄金バランスをお伝えします。

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▼ 目次
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注文住宅で造作洗面が人気の理由とは?
デザインの自由度が高く、木材・タイル・アイアンなどの異素材を組み合わせた自分だけの洗面空間が実現できます。
空間にフィットさせやすく、高さ・幅・奥行きを細かく調整できるため、暮らしに馴染む仕様が可能です。
洗面所をインテリアの一部として楽しめる点も魅力で、素材や色の選定により朝の時間が楽しくなります。
後悔しがちな「サイズ感」の落とし穴
見た目重視で作った結果、日々の使い勝手に支障が出るケースが多いです。
高さは日本人に多い適正が約80〜85cm。使用者の身長に合わせた微調整が理想です。
奥行きは40〜50cmが目安。狭すぎると水跳ね、深すぎると圧迫感が出ます。
2人並んで使用するなら幅120cm以上が快適な基準。広さに余裕がない場合はミラーを広めに取るのも有効です。
収納力を甘く見ると失敗する理由
洗面所は収納するものが多い場所であり、「使う場所に使う物を収納」が基本です。
動線に無駄があると、日々の小さなストレスになります。
■ 収納タイプ別の特徴:
- 扉付き収納:生活感を隠せる
- オープン棚:取り出しやすい
- 引き出し収納:整理しやすく、仕切りも可能
背面や横に可動棚・ニッチ収納を設けることで、デザインを損なわずに収納力をアップできます。
快適な造作洗面を叶える黄金バランス
■ サイズの黄金比:
- 高さ:約80〜85cm(身長160〜170cmに最適)
- 奥行き:約45cm(ボウルとカウンターのバランス)
- 幅:1人用70〜90cm/2人用120〜150cm
■ 収納ゾーンの構成:
- ミラー裏収納:化粧品・整髪料
- カウンター下収納:ドライヤー・ストック類
- タオル類:オープン棚やワゴン
この3段構成により、使い勝手が飛躍的に向上します。
自然素材を活かした洗面空間の心地よさ
■ 自然素材の活用例:
- 木の天板:肌ざわり◎、経年変化も楽しめる(メラミン仕上げ推奨)
- 陶器ボウル:手作り感・質感で個性が出る
- タイル壁:水に強く、アクセントにも
漆喰や珪藻土の壁材は調湿効果あり。防水処理を忘れずに行うことが大切です。
造作洗面台の施工で知っておきたい注意点
■ 施工時のチェックポイント:
- 水跳ね:深めのボウル+タイル壁などで対策
- 照明:顔に影ができにくいサイド・ミラーライト
- コンセント位置:ドライヤー・電動機器の使用場所を考慮
- 掃除:隙間・フロート型で床掃除しやすく
細部への配慮が、暮らしやすさを左右します。
工務店とつくる“暮らしに寄り添う”洗面台
理想を形にするには、設計者との密なコミュニケーションが鍵です。
カタログだけでは分からない部分を一緒に相談しながら、世界に一つだけの洗面空間を実現しましょう。
毎日使う場所だからこそ、機能と美しさのバランスを大切にしてください。
三重県で注文住宅を建てるリビングモチーフキキです。
