今回は「家中どこでもWi-Fiが繋がる家の作り方」について、解説させて頂きます。
テレワークや動画視聴、スマート家電の普及により、自宅でのインターネット環境の重要性はますます高まっています。
特に注文住宅を建てるなら、「どこにいてもサクサク繋がるネット環境を最初から整えたい」と考える方も多いのではないでしょうか。
この記事では、LAN配線とWi-Fi中継器の違い、どちらを選ぶべきか、失敗しないネット環境の整え方について、解説していきます。

なぜ今、家づくりに「ネット環境の計画」が重要なのか?
近年、インターネットは単なる娯楽や情報収集の手段を超え、生活インフラの一部となっています。
■ ネット環境が求められるシーン:
- テレワークやオンライン会議
- 子どものオンライン学習
- 動画配信サービスの視聴
- スマート家電やIoT機器の操作
このように、家庭内のあらゆるシーンでネット環境が求められるようになった今、住まいの設計段階でネットの仕組みを整えておくことは、快適な暮らしを実現するうえで欠かせない要素です。
特に注文住宅では、配線の位置や通信機器の置き場所などを最初からプランに組み込むことができ、後付けよりも効率的かつ美観も保てるというメリットがあります。
LAN配線とは?そのメリット・デメリット
LAN配線(有線LAN)とは、モデムやルーターから各部屋にLANケーブルを通して、直接インターネットに接続できるようにする仕組みです。
■ メリット:
- 通信が安定しやすい(速度低下・切断が起こりにくい)
- セキュリティ性が高い(電波を使わないため外部からの侵入リスクが低い)
- テレビ・PC・ゲーム機など、速度を求める機器に最適
■ デメリット:
- 初期の施工費用がかかる
- 計画段階での設計が必要(後から配線し直すと工事が大がかり)
天井裏や壁内にLANケーブルを通すには、建築時に配線ルートを確保する必要がありますが、それさえ整えば、安定性・信頼性の高いネット環境が実現できます。
Wi-Fi中継器の実力と限界
Wi-Fi中継器は、親機(ルーター)からの電波を受けて拡張し、家の隅々まで通信を届けるための装置です。
■ メリット:
- 設置が簡単で費用も手頃
- 建築後でも導入できる
■ デメリット:
- 速度が落ちる可能性が高い(電波の再送信でロスが発生)
- 壁や構造材の影響を受けやすい
- 中継器が多すぎると逆に不安定になる
特に木造住宅では、壁や梁などの遮蔽物が多く、中継器だけで全室を快適につなぐのは難しいケースもあります。
家中を快適につなぐ「ハイブリッド型ネットワーク」のすすめ
結論から言えば、有線LANと無線Wi-Fiを組み合わせた「ハイブリッド型ネットワーク」が、最も快適なネット環境を実現する方法です。
■ 接続の役割分担:
- 主要機器(PC・TV・ゲームなど)→有線LAN
- スマホ・タブレット・スマート家電→Wi-Fi
このように役割分担をすることで、それぞれの通信ニーズに適した接続ができます。
また、ルーターの設置場所を間取りと連動させて中央に配置することで、Wi-Fiの電波が家全体に届きやすくなります。
最近では、メッシュWi-Fiと呼ばれるネットワークシステムも注目されています。
これは複数の機器で網の目のように電波を張り巡らせる方式で、通信の切り替えがスムーズなのが特徴です。
家づくりでのネット環境整備は“後悔しやすい盲点”
「インターネットはあとから整えればいい」と考えていた方が、実際に住んでから不満を感じるケースは少なくありません。
■ よくある後悔例:
- 中継器を増やしたが安定しない
- 配線が露出して見た目が悪い
- コンセントの位置が合わずルーターの設置場所に困った
※注意:設計段階でネット環境についてもしっかり相談しておきましょう。
家族の暮らし方や使う機器に応じて、最適な配線ルート・機器配置・将来的な拡張性まで見据えた計画を立てておくことが大切です。
三重での暮らしに合わせたネット設計のヒント
三重県のように自然豊かで落ち着いた住環境では、木造住宅や平屋の需要も高く、その分電波の届き方にも工夫が必要です。
■ 地域特性に応じた注意点:
- 木材は電波を吸収しやすく、構造によってWi-Fiが届きにくい箇所ができやすい
- 平屋であっても、部屋数が多いと通信が不安定になることも
こうした地域性・住宅構造に合わせて、適切な機器選定やLAN配線の計画を立てられるのは、地元工務店ならではの強みです。
住まいの間取りやライフスタイルに合わせて、最初からプロと一緒にネット環境を設計しておくことで、「どこにいても快適」な暮らしがぐっと現実的になります。
三重県で注文住宅を建てるリビングモチーフキキです。
