KIKI STAFF 自己紹介

「心地よさ」は数字で測れない。人に寄り添う注文住宅設計のすすめ

公開日:2025/09/16(火) 更新日:2025/09/16(火) 家づくりコラム

今回は心地よさを数値化しない設計のすすめについて、解説させて頂きます。

注文住宅を検討している方の多くが、性能や間取り、設備など「数字で比較しやすい情報」に注目しがちです。

もちろん断熱性能や耐震等級、省エネ性能といった客観的な数値も、家づくりでは重要な判断材料です。

しかし、本当に長く快適に暮らせる住まいを考えるとき、数値では測れない「心地よさ」こそが、日々の満足度に直結する要素になるのではないでしょうか。

 

この記事では、数字では表しにくい「心地よさ」の正体と、それを実現するための設計の考え方について、地元・三重県での注文住宅の事例も交えてご紹介します。

 

なぜ「心地よさ」は数値化しにくいのか?

家づくりにおける「心地よさ」とは、

 - 暑くも寒くもない快適な温熱環境

 - 空気が澄んでいて呼吸がしやすい

 - 光の入り方が柔らかく、眩しくない

 - 生活動線がスムーズで、ストレスがない

 - 住まい手のライフスタイルに自然となじむ

といった、感覚的で個人的な価値を含んでいます。

こうした要素は、数字での「比較」や「評価」が難しく、カタログには載っていない部分です。そのため、心地よさを重視した家づくりには、設計士と住まい手との丁寧な対話が不可欠となります。

 

三重県の気候と「心地よさ」の関係

三重県は、北部・中部・南部で気候が異なり、海沿いは湿度が高く、山間部では寒暖差が大きいという特徴があります。

そのため、

 - 日射の入り方(冬は取り入れ、夏は遮る)

 - 風の通り道を意識した窓の配置

 - 断熱・気密のバランス

 - 湿度管理と調湿素材の活用

など、地域特性に合わせた設計が必要不可欠です。

例えば同じ南向きの土地でも、隣接する建物の影響で日照時間が大きく変わることもあり、画一的な設計では対応しきれません

地元を熟知した工務店や設計士とともに、土地の性質や気候を読み解きながら、「その場所に合った心地よさ」を丁寧に設計することが、満足度の高い住まいづくりにつながります。

 

心地よさを生む5つの設計ポイント

1. 動線計画は「暮らしの癖」から

料理中によく動く範囲、洗濯物を干して取り込むルート、朝の支度で家族が混み合う場所など、住まい手の“いつもの動き”を丁寧にヒアリングすることで、無駄のない動線設計が可能になります。

2. 光と影を意識した窓の配置

自然光はただ明るければ良いわけではありません。やわらかい光が入る位置・時間帯・高さを設計段階で意識することで、日中の照明使用を減らしながら、目にも優しい空間が生まれます。

3. 自然素材が生む感覚的な快適さ

無垢材の床や珪藻土の壁、和紙の障子など、触れたときの心地よさや呼吸する素材感は、数値では測れない快適さを提供してくれます。

湿度調整・香り・音の吸収など、五感に働きかける要素が多く含まれます。

4. 音のコントロール

生活音や外部からの騒音も、ストレスにつながる大きな要因です。壁の厚みや窓の位置、仕上げ材の選定などにより、心が落ち着く静かな空間づくりが可能です。

5. 余白を大切にする設計

すべてを「機能」で埋め尽くすのではなく、あえて何も置かない場所や余白のある間取りが、暮らしに余裕や美しさをもたらします。

季節の飾りや子どもの遊び場として活用するなど、使い方を限定しない自由さが心地よさにつながります。

 

「要望の裏側」にある本当の願いに気づく

「リビングは広くしたい」「収納を多くしたい」といった要望の背景には、

 - 家族の時間を大切にしたい

 - モノが片付かずにストレスを感じている

などの暮らしの中の悩みや願いが隠れています。

表面的な要望ではなく、「なぜそれを望むのか?」という問いを重ねることで、数字では表せない心地よさの本質に近づく家づくりが可能になります。

 

心地よさを追求するには、信頼できるパートナー選びから

「心地よさ」は、設計士や工務店が一方的に提供できるものではありません。住まい手との信頼関係と対話の中で、一緒につくり上げていくものです。

三重県で地域密着の家づくりを行っている私たちは、

 - 暮らし方に寄り添うヒアリング

 - 実際の生活シーンを想定した設計

 - 五感に心地よい自然素材の提案

を通じて、数値では語れない「ちょうどいい暮らし心地」をかたちにするお手伝いをしています。

 

まとめ:数字に頼らない、感性で選ぶ家づくりを

性能やコストといった数値は、家づくりの大切な軸のひとつです。しかし、それだけでは測れない「心地よさ」も、同じくらい大切にしたい要素です。

数値化できない価値を大切にすることで、住まいは「単なる建物」ではなく、心からくつろげる“居場所”になります。

 

三重県での家づくりを検討されている方は、ぜひ一度、数字では表せない「感覚の心地よさ」にも目を向けてみてください。

  


 

三重県で注文住宅を建てるリビングモチーフキキです。

新築、リフォーム、土地探しはお任せください!
 
 
 

1ページ (全8ページ中)