外観デザイン編!⑤掛け算で考える?!窓のデザイン術

 

 

窓の設計は「足し算」ではなく「掛け算」で考える

 

多くの方がやりがちな間違いは、窓を「便利そうだから」「ここにも欲しいから」と足し算的に配置してしまうこと

しかし、窓の設計はそれでは不十分。

大切なのは、「目的」と「意図」、そして「隣地環境」などを掛け合わせて考えることです。

 

掛け算的に考える理由とは?

「掛け算」は、どれか一つが“0”になると全体が台無しになるという考え方。

たとえば:

  • デザインは良くても、隣家の窓と真正面 → プライバシーゼロ

  • 採光は良くても、日射が強すぎて暑くなる → 快適性ゼロ

  • 吹き抜けからの光は気持ちいいが、結露しやすい → メンテナンス性ゼロ

このように、「一か所の失敗」が全体の満足度を大きく下げてしまうため、ひとつの窓も“意味”と“環境”をセットで考える必要があるのです。

 

 

隣家との距離や視線に配慮した設計のすすめ

特に住宅街では、隣家との距離が近くなるケースが多いため、隣家の窓や玄関の位置を必ず確認することが大前提です。

例えば:

「自分のリビングの窓の目の前に、すでに隣の家のリビング窓があったら?」

このような状況で、単に窓の位置や高さを調整するだけでは、視線の交差を避けるのは難しいもの。

その場合は、窓の操作よりも“間取り”の操作が先と考えるべきです。

 

 

間取り・接道・駐車位置との“セット”で考える

窓の配置を考える際に見落としがちなのが、敷地の接道方向や駐車位置、建物全体のゾーニングとの関係性です。

  • 駐車場と玄関の関係

  • 北・南・東・西どの方角に隣家があるか

  • 通風・採光をどう確保するか

こうした条件を掛け合わせながら、「視線が交差しない窓の高さ」「隣家の生活と重ならない窓位置」など、敷地条件を活かした設計を進めていくことが重要です。

 

 

窓は「見た目」だけでなく「暮らしの快適さ」をつくる

 

窓のデザインや配置は、ただの“見た目の問題”ではありません。

「光・風・視線・デザイン・快適性・プライバシー」など、さまざまな要素が複雑に絡み合うため、設計のセンスと経験値が問われるポイントでもあります。

 

 

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