Part4 珪藻土×竹天井で叶える上質な和室空間
4.5帖でもここまで美しい。自然素材と職人技が光る和室づくり
家づくりにおいて、「和室」は空間の中で特に落ち着きを感じさせる場所のひとつです。
今回ご紹介するのは、4.5帖のコンパクトな空間に、こだわりの素材と熟練の職人技が詰まった事例です。
坊主畳がつくる、すっきりと美しい床面
この和室では、いわゆる「坊主畳(へりなし畳)」を使用。
畳縁がないことで、空間にすっきりとしたモダンな印象を与えています。
畳の配置や色合いも、部屋全体のバランスを整える大切な要素です。
天井には「竹」を。和の素材で上質な仕上がりに
天井には自然素材である“竹”を使用。
竹は軽やかでありながら強度もあり、和の空間にぴったりの風合いを醸し出します。
素材そのものの表情を活かした仕上げは、職人の丁寧な仕事によるものです。
壁材に選ばれたのは「珪藻土」。調湿・消臭の効果とは?
壁は左官職人による「珪藻土」仕上げ。
珪藻土とは、海底のプランクトンが堆積してできた天然素材で、調湿効果に非常に優れています。
湿度が高いときには吸湿し、乾燥時には放湿するため、室内の空気を快適に保つ働きをします。
さらに消臭効果も高く、ペットを飼っているご家庭や、においが気になる空間におすすめの素材です。
左官職人の技術力が、仕上がりのクオリティを決める
設計だけでなく、実際の施工においては「職人の技術」が重要です。
特に左官の仕事は、光の伸び方や壁の質感に直結します。
今回の和室では、腕の良い左官屋さんにより、間接照明の光が壁に美しく広がる、理想的な空間が完成しました。
北西風を読み切る窓設計で、風通しのよい住まいへ
この家が建つ三重県では、特に北西風が多く吹きます。
その風の流れを計算し、和室に設けられた窓からリビングへと風が抜ける設計に。
自然の風を活かしたパッシブな設計で、省エネにもつながります。
小さな和室に詰まった、大きなこだわり
4.5帖という限られた空間の中でも、素材選びや施工の丁寧さによって、ここまで質の高い和室が生まれます。
日本の風土や暮らしに合った「和の空間」を、注文住宅だからこそ実現できるのです。
ぜひ家づくりの参考にしてみてください。