外観デザイン編!⑧和モダンは屋根で魅せる!

 

 

【和モダンな外観をつくるコツ】

屋根・軒・玄関デザインで整える美しい住まいの基本

 

近年、「和モダン」スタイルの注文住宅が人気を集めています。

現代的でスタイリッシュな中にも、日本らしい落ち着きと風格を感じられるその佇まいは、長く愛されるデザインとして支持されています。

では、和モダンな外観を美しく仕上げるためには、何に注目すればよいのでしょうか?

 

 

和モダンの外観は「屋根」が主役

 

まず外観デザインの要として強調したいのが「屋根」の存在です。

日本の家は昔から屋根に重きを置いてきた歴史があり、集落やお城、旧家などを見ても、屋根の意匠が建物の印象を大きく左右しているのが分かります。

 

◎ 和モダンに合う屋根デザインの要素

  • 勾配の角度(なだらか or 急勾配)

  • 軒の出(深さ・長さ)

  • 鼻先(軒先のつくり方や厚みの表現)

これらを丁寧に設計することで、外観に「品格」や「陰影」が生まれ、ただのシンプルモダンとは異なる“日本らしさ”が表現できます

 

 

軒の出は必要?その効果と理由

屋根の設計において重要な「軒の出(のきので)」。

軒の出があるかどうかで、建物の印象も性能も大きく変わります。

 

◎ 軒の出があることで得られるメリット

  • 夏場の強い日差しを遮ることで、室温上昇を抑える効果

  • 雨の吹き込みを減らし、窓や外壁の汚れを防止

  • 外観に奥行き感や陰影が生まれ、表情が豊かに

軒を全く出さないフラットな外観も人気ではありますが、窓上に小庇(しょうびさし)を設けるなど、機能面の補完をすることが重要です

 

 

玄関ドアは“全体の一部”として選ぶべし

 

玄関ドアは外観の中でも目立つパーツのひとつ。

だからこそ「おしゃれなデザイン」や「好きな素材」を選びたくなるものですが、注意したいのは“単体で選ばないこと”です。

 

◎ よくある失敗例

  • 建物は和風なのに、ドアだけモダンすぎる

  • 外壁は黒系で重厚感があるのに、ドアが明るすぎる色味

このように、パーツごとに“好き”を集めると、結果的に全体がチグハグになってしまうことがあります。

 

 

デザインは「全体⇄部分」を行き来して考える

 

外観を整えるうえで大切なのは、「一度決めたから変更できない」と思わず、常に“全体の中で整合性があるか”を見直しながら進めることです。

  • ドアの色が屋根や外壁と合っているか?

  • 軒の出がファサード全体にどう影響しているか?

  • 素材のトーンが統一されているか?

こうした確認を重ねながら、必要なら何度でも「後戻り」して調整する姿勢が、完成度を高めるカギとなります。

 


まとめ|和モダンの外観は「設計の美意識」が決め手

 

和モダンの家を美しく仕上げるには、奇をてらうのではなく、設計・素材・寸法・光と影の関係など細部への美意識が求められます。

  • 屋根の勾配・軒の出・鼻先にこだわることで風格が出る

  • 軒や庇で性能とデザインを両立

  • 玄関ドアは“好き”より“全体とのバランス”で選ぶ

  • 「全体 ⇄ 部分」の視点で確認しながら進めることが成功の秘訣

 

 

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