温泉のある平屋
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当社のことはネット検索で知って頂き、今回のご縁の始まりはお施主様から頂きました1本の電話からでした。
その後お施主様ご指定の場所にお伺いさせて頂き、色々なお話を伺わせて頂くことから打合せは開始されました(こういうスタートもケースも多い形のひとつです)。
『温泉が出るから』と購入をお決めになられた土地に、本命として考えておられました石を使うお風呂を作ることを前提に、計画案の作成に取り掛からせて頂きました。
道路沿いに見える外観は極シンプルで大きな壁に三角が穿かれたような形態となっております。
そこに浮いているようでもある大きなステップを階段的に設置させて頂きました。チョット見ただけでは『いったい何の建物だろう?』、そんな風に見えるのではないでしょうか?
実際、完成間近になって散歩中の近所の方(?)から『綺麗な建物ですが、何の建物ですか?』とご質問頂いたこともあったりでした。
建物を上空から見るといわゆるコの字型の建物ですが、コの字の開いた部分も外構で外から見えないように計画させて頂きましたので外からは中が伺えないような形状となっております。
外壁の塗り壁と、外構で作らせて頂きました壁の仕上げはとても似たものながら色を変えることで奥行を作ることが目論まれました。
フロートタイプの大きな階段(?)もその1枚1枚を少しズラスことで動きを作り、シンプルな外観上に動きを作っていきました。
またセンサー付きにて間接照明を設置し、夜の訪問時も足元が暗くならないようにさせて頂いております。
人が触れるところは自然素材でということで、エントランス部分壁一部は天然木材で施工させて頂きました。
また、インターフォンやポスト・宅配ボックスもこのアプローチ壁内に設置することで、通り側から見た外観はよりスッキリ見えるという風にさせて頂きました。
またこちらのアプローチですが天井高があるため解放感を感じつつ閉ざされた空間と良い意味で何とも不思議な場所になっております。
そしてセンサーで照明が点灯しますので、とてもスマートに建物への出入りも出来るように計画されております(こういった部分でのセンサー付き照明は積極的に利用を考えたいところであります)。
玄関扉を開けた正面には大きなフィックスタイプの窓が嵌められ、そのさらに奥には小さいながらも庭がありますので玄関内での抜け感も、この建物全体感を貫くゆったりとした贅沢な空間作りがされております。
そしてこちらの建物の強い印象を高める床と、さらに壁にまで施工されました稀少な材料となりますゼブラウッドの存在感は筆舌に尽くし難いものがあります。
メインのリビングスペースの写真です。色々な部分の高さをコントロールすること、素材をキチンと活かすことに心を砕きつつ、出来るだけシンプルに見えるように、でも建築的な密度を上げることを目指してひとつひとつの素材が選ばれていきました。
ダイニングとタタミコーナーを見る1枚です。タタミ部分はタタミ外周部分を檜のハギ材で製作とし(ここもフロート取り付けです)、天井もヒノキを特殊加工した材料で施工させて頂いております(天井と天井に仕上げのヒノキ材に少し段差を設けるのもお施主様の拘りでした)。
またバーチカルブラインドは場所により設置方法が異なっており、見え方/見せ方のコントロールがご理解頂けるものかと存じます。
キッチン側からタタミコーナーを見た1枚です。キッチンはカウンターがオーバーハングしたタイプにしたいとのことで(当社パートナー家具業者さんから購入のスツールを設置しパソコン作業をして頂く予定です)こちらのキッチンを設置。
こちらの建物どこにいても大きな窓から光が差し込んでくることがご覧頂けるものと存じます。
外に閉じて中に開くということをこれほど如実にお感じ頂ける建築物も無いのではないかとも思える1枚になっておるかと存じます。これも木造注文住宅ならではの空間が達成できたように感じております。
お施主様より直接光が目に入るのが好きではない、また暗めの照明計画がお好きとのことで間接照明を中心にまとめさせ頂きました。欧米の映画なんか観ると良く感じることですが、欧米人の住まいって日本の住まいほど明るいってことはまず無くって(天井に照明器具と言うよりスタンドライトで必要なところに必要最低限だけみたいなことも結構多いですよね)、日本人の家でも本を読むなどを日常的にリビングのどこでも実現したいなどでなければ、実際に人間が過ごすために必要な光ってそんな多くないとも言えます。
タタミコーナー詳細です。タタミ部分が浮いている!とか、天井の特殊加工の檜板が少し窪んで施工されている!とか、窓の高さや間接照明の設置など、この部分だけで細かく語ると随分掛かりそうです。
インナーテラスにも積極的に出て過ごして頂きたく、建物から外に出やすいように窓下のスペースは最低限まで詰められております。
季節が良い折はここで色々楽しくお過ごし頂けること間違い無しだと思います。また閉じた空間内なので近隣者様の目線も気にせずよりオープンに自由に壮語し頂けるものになるのではないかと考えております。
どんな寝具を設置されるか事前にお伺いさせて頂き、その寝具の使い方に合わせて計画させて頂きました、こちらもフロートタイプのベッドスペース。
1段上がるということで、それだけでも特別な場所であるということを暗に表示しているようでもありますね。
こちらはフロート設置のベッドスペースでありかつ間接照明を設置することで、よりフロート感・浮遊感を感じて頂けるのではないかと思います。
トイレも語るべき部分がとても多く、先ずは大きなガラスが目に入ると思いますが、これは通電すると白濁するガラスが設置されておりまして、透明のままだと解放感、通電するとプライバシーを確保できると言った優れたものになります(但し窓の外側庭の部分には縦格子が入り透明のままでも基本的にトイレ内部は非常に見にくいです)。
またトイレの手洗いは製作家具にて施工されておりまして、壁をスッキリ見せたいというお施主様のご意向もありトイレのリモコンを壁設置せず家具の中にどこに納めると便利に使えるのかを何度も検討したのもとても良い思い出のひとつであります。
また、内部の仕上げも『強め』というリクエストを頂戴し、タイルにて施工させて頂いたのですが、実は非常に贅沢な作りになっておりまして、壁の白い部分は黒い部分の供材をわざわざ細く加工して黒×白の壁とさせて頂いております(要は壁の白い部分は大判タイルを細くして使用ということなんです)。
こちらもお施主様よりリクエスト頂いての製作の洗面化粧台です。もう究極クラスの家具工事になったのではないかと思っておりますが、出来上がりをお施主様にご覧頂きました折に、こちらの家具工事製作にあたって大変だった諸々の事が吹き飛ぶくらい一緒に喜び合えたことは建築を仕事でしてきて良かったと感じずにはおれない瞬間でした。
回の建物のハイライトとでも言うべき十和田石で出来たお風呂です。このためにこの建物が存在していると言っても過言ではない部分です。また、より大きな解放感をということでお風呂らしからぬサイズの窓も設置されております。
もうここでお風呂に浸かったらよそのお風呂は霞んでしますようなモノになったのではないかと感じております。実際引き渡し後お施主様より『最高過ぎて1時間半以上入っていました』との嬉しいコメントを頂いた次第です。
ここまで一連の写真おご覧頂きますと、今回の建物が拘り満載であるということをお感じ頂けたのではないかと存じます。当方に取っても大きな節目に大きなマイルストーンになった建物の完成をお施主様への感謝と共に、ただただ嬉しく思っております。
どのお施主様におかれましても色々な拘りがあり、その拘りを建築的に実現していく面白さ、醍醐味を一緒に体感しましょう。
あなたの想い描く理想像是非お話聞かせて下さい。
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