景色を楽しむ、2階リビングの家

出会いは何年も前の完成見学会で、それから何度か見学会にいらして頂いたり、土地の検討を一緒に進めたりでアッと言う間に数年が経っていたという感覚のこちらのお施主様との家づくり。

この地域では珍しいと思うのですが２階リビングを熱望され、ご購入頂きました土地の規模からしますと、特に２階リビングである必然性も無かったと言えば無かったのですが、そこはブレずに貫きたいということで実現した、今回のお宅。

内装の仕上げはお施主様奥様のご意向が強く反映される形で取りまとめをさせて頂きました。

弊社見学会で使わせて頂いておりました外壁のガルバニウムがとても好きとのことで、ここは他の選択肢はなく、このガルバニウムありきで考えられていきました。

玄関はこんな雰囲気で出迎えてくれます。

R形状の切り欠き部分はシューズクロークとなっており、最近散見しますシューズクローク出入り口には扉無しで後々ご自身で何か目隠し的なモノを設置したいとのご意向でした。

全体はオークの無垢でまとめられており、全体感を大切に考えて作り込んでいかれました。

玄関入ってすぐに大型の洗面化粧台を設置させて頂きましたので、帰宅時にパッと手洗いをして２階のリビングに行くという動線です。

洗面化粧台ですが、特に理由が無ければ部屋にする必要もなく、家族の動線上に設置することでコンパクトな家の計画がしやすくなるひとつの要素ですので、こちらのお施主様宅のように検討されるのはどなた様にもありと思います。

今回の洗面化粧台は天板だけアイカ工業の物を使用し、あとは全部部品で作り込んでいった形となっております。

アイカの洗面ですが、既製品としてはとても優れたものだと認識しておりますが、『チョットここはこうしたい』『ここはこうであってほしい』などは対応できない場合もありますので、そんな時には天板だけアイカと言う形も宜しいかと存じます。

２階のダイニングからの１枚。

やはり２階リビングですと圧倒的に明るいのと視界を遮るものがありませんので風景を独占できるのも大きな魅力です。

キッチンとカップボードは色味を揃えてという方が多いと思われますが、よく考えてみますとキッチン本体が見えるのって使われる方がメインであり、多くの場合ご家族の目に１番入るのはカップボードだったりします。

今回カップボードは気に入ったものとしつつ、キッチンは妥協できるところは妥協しつつミーレの食洗は必須とのことでしたので、きっちり予算を掛ける所は掛けてとメリハリのある仕様となっております。

リビングからすぐ大きな２階バルコニーに出れるように計画されておりますので、気持ちよくいつでも外の空気を吸えるのも２階リビングの大きな魅力ですね。

また、木の雰囲気を大切にされるこちらのお施主様からは化粧梁のリクエスト。

これだけで一気に部屋の雰囲気が変わりますね。

階段上がったすぐの少し広い場所はアップライトピアノを設置予定ですので、ご家族はいつも陽の差す明るい空間で過ごすことが出来、かつキッチンからいつでも目を合わすことが出来る、そんな計画となっております。

キッチン足元はフロアタイルとし水対策を講じつつ、奥のパントリーはシューズクローク出入り口同様Rカットし扉無し、更に棚背面はアクセントクロスとさせて頂きました。

弊社のお客様ではアクセントクロスをご提案させて頂くことが結構ありますが、収納内の場合、棚板背面にアクセントクロスですとその相当な部分が隠れますので結構思い切ったものでも大丈夫ですとお伝えすることが多いです。

何せご自身が好きなもので、ということを優先していくことが良いと思いますし、せっかくの注文住宅ですからと申し上げることも多いです。

写真では光飛びしており認識しずらくて申し訳ないですが、じつは窓面のアクセントクロスと照明器具の色味を揃えていって、一体感を出すように計画されております。

今回の家のテイストにあった紙巻き器も良いアクセントになっておりますこと、ご確認頂けますかと存じます。

日が暮れてきてもまったりとした良い雰囲気をお感じ頂けたら嬉しく思います。

格好良く作る家も良いし、こちらの家のようにナチュラルなテイストでまとめていき、家ではリラックスしやすい雰囲気にしていくのもどちらも良いと思います。

家づくりでは本当にお施主様らしさが表現されて面白いです。

今回ご購入頂きました土地は角地ということもあり、また２階リビングを切望されたお施主様でしたので、どうしてもバルコニーからはこの風景をご覧頂きたいと思い実現できたこの風景。

別格の充実感がありますね。